驟雨
あ、腰が痛いな、って今日は起きた。
明かり窓から綺麗な光が入ってきていた。
違和感。
なんでだろう、おかしいな、こんなに晴れてるのに。
屋根が小刻みなリズムを奏でた。
胸を撫でおろした。
そうか、今日は雨が降る日だったのか。
驟雨。
にわか雨のこと。突然降りだして、間もなく止んでしまう雨のこと。
一瞬しか、リズムを聴くことはできない。
気づいたときには、湿気を含んだ暑さが身体を包む。
すぐに、初夏の匂いに変わるだろう。
この季節は、せっかち過ぎる。
大切な人を追いかけているかのように、早歩きで過ぎていく。
今日、少しだけ。
切ない気持ちになっているのは、なんでだろう。
わたしは、何に傷付いているのだろう。
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