百年泥

読みました。

とりあえず、まず。

とてもとても好きです。

一気に読んで、「あー、好きだ!」って思いました。

その理由は、最初の数行を読んだ時点で自分で確信していました。

さらにそのあと、選評と受賞者インタビューを読んで

「あー…。あー!!うん、良かった。院行って良かった」

って思いました。


言葉にならなかった言葉。

声にならなかった声。

それでも、人生において大切な、大切な、そう。

これこそきっと、アイデンティティと呼ぶことができるもの。


入り乱れる記憶の渦から、はっきりと命題が浮かんでくる。

それでいて、行ったことも、行くつもりもない異国の情景が頭になだれ込んでくる。

疾走感よりはむしろ

周りはボロボロ崩れていくのに、自分は倒れようのない一本道を

ただ前へ、前へと進んでいるだけのような

そんな安心感を抱きました。


ある方の選評に私が読み始めに抱いた確信が全て詰め込まれていたのだけれど。

ノンフィクションの最終形態であり

ファンタジーの門戸

そういうことなのではないかな。


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