もしもの話

例えばもし。
何か返してくれることを期待しているのだったら、自分以外の誰かのために何かをするなんて選択は選ばない方がいい。

例えばもし。
同じく血を分けた人間が3人いるとして。
1人はどうにもこうにも自立することはできなくて
1人は上下に挟まれ、途轍もない責任感と自我との戦いに打ち勝たないといけなくて
1人は知らないふりを許されながら、言葉になっていないプレッシャーを感じ続けていて
それぞれが、それぞれに重荷を背負っているのなら、その重さを比べることほど愚かなことはない。

例えばもし。
わたしを取り巻く環境がごく普通だったら。
元気で、嫌なことには嫌と言えて、他人を大切にできる、そんな人たちと共同体を形成することができていたならば。
大粒の涙を見ずに済んだならば。
幸せだね、って言われることに素直に頷くことができたならば。

考えても仕方のないこと。
たられば。
たまたま、うちだった。
たまたま、彼だった。
たまたま、わたしだった。
それだけって分かってる。

分かってるけど。
ちょっとキツイことだって、ある。

2016.02.06
(逃げ出すことも)
(捨て去ることも)

許されないなら、どうして。

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